どうせ無職だしブログでも書くか!

無職で暇なのでブログをやりますよ

日本株の見通し

日本株の見通しはかなり悲観的に見ています。

というのは、構造的に日本の先行きは非常に暗いと見ているからです。

まず、日本株については、これはよく知られている通り、日銀とか年金資金がかなり入っていて買い支えている構造になっています。
それのどこが問題なのと思うかもしれませんが、市場原理で価格が決定すべきところ、政府が介入しているのはろくなことがありません。

本来は百円で買えるものを二百円で売っているようなものですから、そんな割高な物を買うべきではありません。

特に年金資金が入っているのは問題です。

年金というのは、将来は払い戻しをしなければいけないものです。
特にこれからは年金の支払いの対象となる高齢者が増えてくる計算になっています。

年金を払うためには、株を売らなければなりませんよね。
年金を株に投入するということは、将来の売り要因になってくるわけです。

年金の掛け金を払う労働者の人口が減ってくるのも問題ですね。

現在の高齢者の現役時代には労働者の大半が正社員であったため、年金の負担も問題とはなりませんでした。

現在の労働者のうち、パートアルバイトの比率が多くなってきています。
パートアルバイトの人で会社が年金をかけていないというパターンは非常に多いです。

契約がパートアルバイトであっても、フルタイムで週五日働いているという人も多いです。

その人たちは正社員でなくても、法的には会社は年金に加入させなくてはいけないことになっていますが、そんな法律を堂々と守らない会社も多いです。

会社が年金の負担を嫌がっているのに、給料の安いパートアルバイトの人が自分で年金をかけるわけがありません。

パートアルバイトの人が国民年金を支払っていたとしても、将来の年金の給付額は生活保護の水準よりも低いのです。

そんな状況でパートアルバイトの人が国民年金を払うわけがありません。
そのお金は自分で好きなように使ってしまって、お金がなくなれば生活保護を受給するに決まっています。

そんなわけで、株価の買い支えに年金資金を投入するのは、将来的に株を買う資金が減って株の売り要因になるため非常に危険です。

これを解決するためには、正社員の比率を増やさなければいけませんが、会社はそんな負担が増えることはいやなわけです。

消費者でもある労働者の賃金水準が改善され、消費が増えて会社の利益が増えて個人投資家が株を買うことにより株価も上昇するのが、理想的な循環だと言えます。

しかし、そこまで考えて会社を経営している人は少ないのが現状です。

労働者の賃金を低く抑えることによって、一時的には会社の利益につながるかもしれませんが、賃金が低いために労働者の購買力が減れば、結局は会社の売り上げというのは減ります。

これをマクロ経済学では合成の誤謬といいます。

インチキな経営コンサルは会社の経営者に対して、なんとかして労働賃金のコストを減らすように助言をしているわけですが、こういう人こそ会社の利益を損ねることをしているわけです。

しかしながら、ネットで議論していても、労働者の側でさえ、そういうことを理解していない人が多いのが現状です。

労働者のクセに会社の経営者の感覚でコストカットを支持しているのですね。

現状でも日本の物価は世界的にみて安い水準にあります。
これ以上、物価を下げるようなことをして利益をあげるようなことはしてはいけません。

コストカットをして会社の利益が増えると思っているのは間違いなのです。

よく、勘違いする人が多いのに、生産性というのがあります。
生産性というのはコストカットしてより多く生産することだと思っているのですね。

実は、生産性の向上というのはそういう意味ではありません。

生産性の向上というのは、会社の利益を増やすことであって、生産を増やすことではないのです。

生産性の考え方を簡単に説明します。

たとえば、ハンバーガーを日本で一個百円で売っているとします。
その同じハンバーガーをアメリカで一個百十円で売っているとすればどうでしょうか?

それで、日本の方が儲かるはずだと思っているなら、その人は経済がまるでわかっていない人です。

アメリカの方が日本よりも生産性が10%向上しているというのが答えです。

同じ物をなるべく高く売る方が会社は儲かるはずなのに、日本では安く売る方が儲かると勘違いしている人が多いのですね。

そのような考え方そのものが、日本が不況に苦しんでいる原因なのです。

日本株が上がるためには、そのような意識ではなく、労働者の賃金を底上げして景気の好循環を促進することが必要となり、そうならないうちは日本株を買うべきではありません。